前回に引き続き、投資信託に関する本をご紹介します。
これまでズボラ投資や運用成績の良い投信について書かれた本を紹介してきましたが、今回はそういう良いことずくめの投資信託に「待った」をかける内容です。
これまで散々、投信の基本は以下に集約されると述べてきました。
・インデックスファンド(一部はアクティブファンド)
・分散投資
・低コスト
・長期運用
大多数の書籍で同様のことが書かれています。
しかし、今回ご紹介するのはそんな安易な運用では資産を増やすことはできないと主張しています。
『カリスマファンドマネージャーが明かす97%の投資信託がダメなこれだけの理由』(著者:大島和隆 2018年)
著者の大島氏は長年ファンドマネージャーとして投資信託の第一線で活躍してきた方です。
本書では他の投資信託関連書籍やネット上の記事で書かれている事柄に関して、様々な誤解が生じていると指摘してらっしゃいます。
一番わかりやすいのは、投資信託は長期(目安:10年〜30年)運用を前提として商品設計されていないってところですね。
特に他の書籍ではあまり触れられていない、
投資信託にとって1番大切なことは何かということが著者の観点から解説されています。
それは「高い」リターンであること、
そしてそれを決定づける7〜8割はアセット・アロケーションである、と。
※アセット・アロケーションとは、「株式組入比率」や「資産配分」と同義。
私もこの本を読んで、自分の投信運用を見直しましたし、他の書籍ではあまり見られない内容が、著者の長年のファンドマネージャ経験を通して得た知見で書かれているところがポイントです。
いいことづくめのように思える投資信託ですが、やはりそんなうまくいくものではなさそうです。
こういう見方ができるのも大島さんだからこそかもしれませんね。
ただ、専門用語が多いため、全くの初心者は理解するのに一苦労だとおもいます。
実際私もわからない部分がかなり多いです。(笑)
ですので、まずはズブの素人向けに解説している書籍を参考に投信を始めるのがいいでしょう。
投資してみてある程度わかってきたら、今回ご紹介した本書を読んでいただければ幸いです。
また最後に、大島さんがオススメする3つの商品が紹介されています。
これも参考にするとよいかもしれません。