こんにちは。chimotyです。
前回記事「ITに疎い人でもわかるサーバ」ではサーバというものがどういうものか説明しました。今回はサーバ用途として使われるOSの一つである、Linuxについて見ていきましょう。
身近に使われているOSは?
Linuxについてお話する前にOSについて見ていきましょう。
あなたのパソコンのOSは何ですか?
多くの家庭ではMicrosoft社のWindowが多いかとおもわれます。そのバージョンが7なのか8なのか10なのか。
そこは個人差がありますが、安く提供されているパソコンの多くはOSとしてWindowsを採用しているはずです。
また、お仕事がIT、イラスト関係や建築関係、音楽関係だったりすると、Apple社のMacを利用している方も多いことでしょう。
こちらのOSはOS Xですね。
他にもお手持ちのスマートフォンだといかがでしょうか。
Androidの方もいれば、iPhoneのiOSの方もいらっしゃるでしょう。
このようにOSは身の回りの機器で使われています。
Linuxも上記同様、OSの一つです。
しかし、一口にLinuxと言えども、かなり多くの種類が生み出されています。
Linuxの特徴の一つが「オープンソース(open source)」である点です。
オープンソースとは?
オープンソースて何?
こう感じた方も多くいらっしゃるでしょう。
簡単に言えば、無償提供されているということです。
WindowsやOS XといったOSはMicrosoftやAppleが開発し、提供しているものです。
これらはそれぞれの会社の特許であり、商標でもあります。
そのため、個人が好き勝手に使うことはできません。
あくまでMicrosoftやAppleが提供している、または提携しているパソコンにのみ搭載されているOSなのです。
一方のオープンソース。
これはプログラムの内部(ソースコード)が公開されているため、個々人が無料で自由に利用することも機能を変更することも可能です。
Linuxは特定の企業が開発・提供しているわけではありません。
世界中のエンジニアや研究者などの有志が集まってコミュニティを構成し、みんなで改善し、より良いLinuxをつくっているのです。
UNIXとは?
これまでWindowsやOS X, Linuxとお話してきました。
しかし、もう一つ忘れてはならないOSがあります。
UNIXです。
実はOS XもUNIXの一種であり、またLinuxもUNIXの流れを組むOSです。
UNIXも開発された当初はオープンソースとして公開されていました。
しかし、UNIXを使いたい人、皆が皆、自由に扱い、機能を改修していったことで、新たなUNIXが次々と現れました。
当然こうなると最初の開発者側としては面白くありません。
そこで、UNIXを「ライセンス」という使用料と引き換えに提供するようになります。
これによって自由に改修・改善などはできなくなりました。
開発者とは反対にそれまでUNIXを使っていた人にとっては面白くありません。
徐々にUNIXを扱う人が減っていきました。
Linuxの誕生
そこでフィンランドのリーナス・トーバルズ氏は自由に使えるOSを自らの手で開発しようと試みました。
これがLinuxです。
世界中の多くの開発者がLinuxの開発に携わり、急速に発展していきました。
90年代の末頃から商用としても使われ、今では様々な場所でLinuxが採用されています。
商用としてのLinux
基本的には自由に開発できて、自由に使えて、自由に販売できる。
これがオープンソースの大きな特徴でもあります。
しかし、商用として利用する場合、何かトラブルがあったら誰が責任担保するのかという点がもっとも懸念されます。
こういった問題を解決するのが、Linuxに独自機能やサポートをライセンス契約という形式です。
これを提供(販売)している会社が多く存在しています。
有名どころではRed Hat Enterprise Linux社、Oracle社など。
また、商用のサポート・責任担保などは存在しないが、コミュニティベースでの無料サポートをしている団体も存在します。
代表的なのがUbuntuやDebianなどです。
アプリ開発用途で使われることが多いですね。
たくさんあるLinux
Linuxにはたくさんの種類(「ディストリビューション」と言う)が存在します。
先述したように、Red HatやUbuntuの他にも多数のLinuxが存在しています。
しかし個人がPCとして使ったり、あるいは自宅にサーバをつくってみたりとしたいとなった場合、初心者に易しいのが、UbuntuとCentOSでしょう。
WindowsやMacのように直感的でわかりやすい、画面上でマウスを使って操作が可能なデザインのLinuxを選ぶのであれば、Ubuntuがいいでしょう。
CentOSも画面操作できますが、Ubuntuの方がデザインや使い勝手では初心者には易しいかもしれません。
Linuxはパソコンなど通常のOS、サーバ以外にも自動車や家電にも制御用OSとして使われています。
最近では「Raspberry Pi 」という制御OSが一般向けに販売されています。
スマートフォンに使われているAndroidもLinuxをベースに作られています。
このようにLinuxの種類も用途も様々存在します。
目的に応じた使い方ができるのがLinuxの大きな特徴であり、面白いところだとおもいます。