僕の職業は表面的にはインフラエンジニア(もしくはインフラ分野のSE)という名称です。某金融機関に常駐しながら、稼働中のシステムの保守・運用をしております。(実際には書類や手順書作ることが多く、エンジニアぽいことは何もしておりません。技術力も大してありませんがw)
この業界の方ならインフラエンジニアが何をやっているのか大体察しがつくとおもいますが、IT業に全く関わらない方にとっては「???」て印象でしょう。
ですので、今回は「ITインフラ」というものが何か、インフラエンジニアとは何をしている人なのか、ざっくばらんに説明したいとおもいます。
そもそもITって何?
「インフラ」を説明する前に「IT」てなんだかわかりますか?
・コンピュータでカタカタ何かやってる
・パソコンに詳しい
・エクセル、ワード、パワポ・・・
など世間のイメージてこんな感じでしょうか。
どれも正解です。
正確にはInformation Technology(情報技術)のことです。
パソコンや大型のコンピュータ以外にもテレビやリモコン、冷蔵庫などの家電製品や自動車、電車、航空機などの輸送機械にもITは使われています。というか身の回りの製品には大抵ITが使われてますね。
実際、一口にITと言っても、いろいろな分野がありますから唯一無二にこういうものだと言い切るのは難しいです。
じゃあインフラって何?
では次に「インフラ」というものについてご説明しましょう。
インフラという言葉は略語です。
正式にはインフラストラクチャ(infrastructure)といいます。
これ聞いて「はぁ?」てなった方。
自分も初めて聞いた時は同じ感想でした。
カタカナを使わずに表現するなら、「下部構造」とか「基盤」という意味が当てはまりますね。
辞書的な意味では「生活や産業の基盤となる設備・施設」のことです。
身近な例で説明すると、普段何気なく使っているであろう、水道や電気、ガスの設備や道路、インターネットなどが該当します。
もう少し広義に言うと、電車や飛行機、自動車もインフラの一つといえますね。
もし、これらの乗り物がある日突然動かなくなったら、どう感じますか?
移動手段が凍結してしまうので、大パニックを引き起こしますよね。
要するに「インフラ」をまとめると以下のように言い換えることができます。
・普段当たり前のように存在し、稼働しているもの
・一方、なくなったり、止まったりすると多大な影響が出るもの
私たちの生活を支えてくれているのが「インフラ」なのです。
ではITインフラて何?
ではITインフラとは何を指しているのでしょうか。
今やスマートフォンが普及し、いつでもどこでもインターネットを通じて、情報を仕入れることができますよね。
実はインターネットそれ自体がインフラですし、ブラウザからWebサイトやWebページを表示してくれているのもサーバというコンピュータで、これもインフラです。
目には見えないけれど、様々なアプリやソフトを利用できるように動かしているもの、それが ITでいうところのインフラに該当します。
インフラエンジニアとは?
では僕の書き上の職業であるインフラエンジニアとは何をしている人なのでしょうか。
これは解釈次第で扱っている対象や実際にやっていることが大きく変わってくるので、一概にインフラエンジニアの仕事はこれだ、と言うことはできません。
ざっくり説明するなら、皆さんがスマホやパソコン、タブレットで使っている、LINEやInstagramなどのサービスやアプリ、さらには航空機や電車の制御などが止まらずに安定的に稼働するように頑張る人たちと言えます。
実はあいまいな「インフラエンジニア」という職業
インフラエンジニアはその役割によって呼称が大きく異なっています。
僕の場合は、アプリを動かしているサーバというコンピュータが故障して止まらないように維持するお仕事です。
他にそういったサーバを設計する人、実際につくって(構築)いる人もいます。
サーバについてはこちらを参照ください。
他にもネットワークが安定的に接続できるようにする方もいますし、インターネットに接続するために基地局を建て、電波が飛ぶようにするお仕事をしている方もいます。(それぞれネットワークエンジニアとか通信キャリアエンジニアとかいう呼び名があったりします)
これらをまとめてインフラエンジニアと言ったりもします。人によって、または役割や解釈の違いでインフラエンジニアのお仕事は変わってきます。
共通しているのは、身の回りでITを駆使して動いたり、提供されるサービスを使い続けられるようにすることです。
めちゃくちゃ重要なITインフラ
IT分野ではアプリケーション(LINE, Instagramなど)に注目が集まりがちです。
しかし、それを動かすためには土台(基盤・インフラ)が必要です。
ITインフラはニッチな分野ではありつつ、縁の下の力持ちとして非常に重要な役割を担っています。
インフラを構成する製品は様々存在するのですが、いずれも普段の生活では見ることができない場所で活躍しています。
将来性はあるのか
ここは多くの人が気にされるでしょう。
インフラエンジニアの需要は以前ほど高くはありませんが、今後もなくなることはしばらくなさそうです。
今はクラウドベースにサービス開発が行われることが多くなっています。
この界隈では主流の仮想化という技術やAWS・Microsoft Azure・Google Cloud Platformに代表されるパブリッククラウドというインターネットサービスを駆使してコストを抑えながら、利便性向上を目指して開発されています。
こういったクラウドサービスの発達により、アプリエンジニアがインフラまでカバーできるようになりました。つまり、インフラエンジニアのこれまでのお仕事は徐々に減っていくと予想されています。
しかし、全くなくなるわけではなく、その役割が変わるだけだと個人的には考えております。
IT業界に興味があるけれど、全く経験がないという人でもインフラ分野を入りやすいと言えます。実際にプログラミングをすることはなく、様々なサービスや製品を組み合わせ作り込んでいくことがインフラエンジニアの役割だからです。
今後、もっとそれぞれの分野の垣根がなくなっていくとおもいますが、大切なのは新しい技術やサービスを使いこなせるようにしていくことです。新しいものを吸収していく姿勢さえあれば、この業界は生きていけるとおもいますよ。