前回記事では「ITインフラ」について概要を説明しました。
今回はその時に出てきた「サーバ」についてご説明します。
私が普段仕事で扱っているのが、このサーバというものです。
サーバて何?
サーバはコンピュータであり、一般的なパソコンと仕組み自体は同じです。
パソコンと同様の部品で構成されています。
ただし、一般的なパソコンとは用途が異なります。
より頑丈で故障しづらく、使用される部品もパソコンよりも高価で高品質なものを使用しています。
そもそもサーバは24時間365日稼働を前提とし、パーツが故障しても極力止まらないように設計されています。また、パソコンよりもはるかに多くのメモリやハードディスクドライブを搭載できます。
サーバの役割て何?
これまではパソコンとサーバの違いについて説明してきました。
次はサーバの役割について見ていきましょう。
突然ですが、レストランで料理を給仕してくれる人のことを何と呼ぶか知っていますか?
文字通り、「レストランサーバ」だそうです。日本ではあまり馴染みないですよね。
もっと身近なもので言うと「ウォーターサーバ」てご存知じゃないですか?
オフィスや自宅などに設置して、水を飲めるアレです。
各コンピュータがネットワークに接続されている昨今、サーバを用意することで、複数のクライアントからの要求を同時に処理することができます。
Webページを例にサーバの役割を理解する
具体的な例で説明しましょう。
例えば、皆さんが何か調べたいものがあってGoogle先生に聞くとしますよね?
このケースの場合、以下の流れで調べるとおもいます。
・Webブラウザ(IE, Google Chrome, FireFox, Safariなど)に検索ワードを入力
・「検索」をクリック・検索ワードに関連するページが表示される。
・気になったページをクリック
・そのページが表示される
ここで言うと、Webブラウザが「クライアント」であり、Webページのデータを提供しているのが「サーバ」(ここではWebサーバ)です。
クライアントから閲覧要求が発生すると、その要求がネットワークを通じてWebサーバまで運ばれ、Webサーバはその要求に従ってコンテンツ(文字や画像)を返し、クライアントは受け取ったコンテンツを表示します。
いろいろあるサーバ
一般的に「サーバ」と言うと、サーバとしての役割を担うコンピュータを指します。
少し前まではパソコンのような筐体型のサーバ(物理サーバ)が一般的でした。
しかし、最近はインターネット上で提供される「パブリッククラウドサーバ」などが低コスト、拡張性に優れていてこの業界を席巻しています。
例えば、物理サーバは各メーカーが提供しています。
有名どころでは、DELL・ Hewlett packard・NEC・日立製作所などです。
パブリッククラウドサーバは米Amazon社提供の「Amazon Web Services(AWS)」, Microsoft提供の「Microsoft Azure」、Google社提供の「Google Cloud Platform(GCP)」などが世界シェアTOP3です。
サーバだけでは動かない
サーバはそれだけでは役割を果たせません。
OS(オペレーティングシステム)やミドルウェア、アプリケーションなどをサーバに導入することで、様々なサービスを提供できるようになります。
OSとは基本ソフトのことで、ハードウェア(パソコンやサーバの機器本体)を制御し、応用ソフト(Excelなどのオフィスソフト、ゲームソフト、Photoshopなど)が動作するように基本的な機能を提供しています。
WindowsやOS X, Linux, Android,iosなどOSも様々な種類があります。
サーバ用OSとして提供されるものもあります。
Windows ServerやLinuxなどが該当します。
サーバー用OS上で各種サーバーソフトウェアが動作します。
こういったサーバーソフトウェアが稼働することで、私たちはアプリを使ったり、Webページにアクセスできたりするのです。
クラウドサービスの普及
前述したクラウドサーバは今後もっと普及していくとおもわれます。
サーバーを提供するだけでなく、他のソフトウェアを組み合わせてセットで提供することが多くなってきています。
特にAWSは多くの企業で採用されており、インフラエンジニアが担っていたサーバーの準備をアプリケーション開発エンジニア(プログラマ)が簡単に用意することができるようになりました。
クラウドの普及でインフラとアプリケーションの境目が徐々になくなりつつあります。AWSから提供されるサービスも多様化しているので、今後も広がっていくかとおもわれます。